1 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() みなさんが、ファッション雑誌を手に取るとき、いちばんのきっかけになっているのは何でしょうか。やはりそれは表紙でしょう。ファッションこそ、機能よりイメージやセンスを優先するものだといえるでしょう。それがどんな製品なのかといった情報よりも、直接的にセンスに訴えるのがまずは第一。ファッション雑誌を見つめる目は、つねに流行のセンスを捜し求めているのです。 さて、ここに紹介するのは古いELLEの表紙です。例によってデザインの資料集めの中で話題になった雑誌です。ここにあげるのはフランス本国で発行されたもので、ELLEの表紙をさかのぼっていくと、1960年代あたりから前が、いちばん面白いようです。1970年代以降は、デザインがこなれてきていて、画一的に感じられます。けれども60年代の表紙は、それぞれに個性的です。おそらくは、分業されていないのかもしれません。言い方を換えると、一人のデザイナーが配色やデザインをすべて決めているのではないかなと思います。 ファッション雑誌は、その時代のモードを映し出す鏡のようなものです。流行していた色合いやデザインをそこに見いだすとき、その時代の持っていた肌合いも同時に感じられる。また、メイクにも時代性が顕著に現れます。美しさに対する基準がどこに定まっていたのかが見えてきます。それは同時に、どんなものを「美」として求めていて、どのような美しさを欲していたのか分かるということ。古いELLEの表紙から、そういった時代の潮流も垣間見えてきます。それが私たちの時代の意識と隔たっているのを発見するとき、面白さを感じるのでしょう。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-27 16:54
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本日より冬期講習の申し込み受付開始します。
冬期講習ではいくつか特典を設けます。 1 基礎デッサンコースを新規で受講する高1・2年生は 講習費を30%引きとします。 冬期から新規ではじめる高校生応援価格です。 いままで実技の経験がなく、美大を目指している高2生には最適です。 少しでも速く始め、高3になったとき、基本が分かっているとその後が楽です。 高2のうちからはじめていた人と、高3の春からの人では、 やはりかなり差があります。 受験は時間との勝負なので、早くから始められることをお勧めします。 また、冬期講習に参加した場合、三学期から通常入学時の入会金は無料。 つまり、21000円から31500円得になります。 なんにしろ、現役合格をめざしての、特典なのです。 申し込みは、メールか 月~土の12時から8時までに、電話連絡していただくか 直接申し込み用紙を持参ください。 お待ちしています。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-25 19:10
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十月もも下旬に入りねそろそろ寒くなってきました。
セイビでは来週より、冬期・直前講習の募集を開始します。 冬期講習は10日間、直前は10週間になります。 パンフレットには、全体のカリキュラムを載せておきますが 実際には、集まった人たちの志望によって、内容を変えていきます。 冬期・直前は追い込み時期でもありますので 一つ一つの課題が非常に大切になります。 無駄な課題がないよう、志望に合わせて組みなおしていくのです。 また美術系高校受験でも、冬期講習はラストスパートになります。 夜5-8時は、中学生が多くなります。 水彩やデッサンの基礎をしっかりと押さえつつ、 手早く的確に描く練習を、日夜繰り返していくことになります。 中学生は講習期間と、学校が重なったりします。 そのような場合で、はじめから来られないのがはっきりしている場合 日割りで研究費をお願いしています。 来られる日だけの研究費ですむのでリーズナブルになっています。 中学生も高校生も、冬期講習で合格への手ごたえを感じてほしいと思っています。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-21 19:17
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![]() ![]() デザインのアイディアを探すことの困難について、ウィリアム・モリスを引き合いに出しながら書きましたが、今回はその続きです。平面構成を製作していて、常につきまとうのは配色の問題。どんな色彩をつかうのか。実際に絵の具を手にしてみると、なかなか決まらない。なにせ配色は無限にあるのです。そのなかから美しい配色を見つけだすのは容易ではありません。モチーフ構成やベンカなど、やることが限られていればおのずと配色も限定されますが、テキスタイルなどになると大変かもしれません。 配色・色の選択を行うとき、やはり何かイメージがわくような資料があると良いでしょう。普段から色彩に敏感になって、アンテナを尖らしていることは当然ですが、何か資料があるとたすけになります。一般的に言って写真集などの図像媒体をあつめておくのが基本になるでしょう。自分の資料ですから、自分がピンときたものを蒐集していく。とくに好きな色彩やカタチにはこだわりを持って探し続けることです。 ![]() 今回そんな資料集めのことで思い出したのが、マンデルブロ集合です。フラクタル理論の視覚的証明として、しばしば引用される「マンデルブロ」。自然界に生きている生物や現象の多くには、同じ形の繰り返しが続くものが多い。たとえば樹木。芽が出て葉が生まれたときの最初のかたちやつきかたが、その後大きくなってからも、延々と繰り返される。その規則は複雑になっても変わらなく、つねに似ている。「自己相似形」と呼ばれているこの現象は、川の流れや波のカタチなど、さまざまなものに共通しています。このような現象を数学的に説明していく中で生まれてきたのが、「マンデルブロ集合」です。集合ですから、そのカタチはひとつの連鎖となって閉じているのですが、どこまで拡大しても無限に似たような形が立ち現れつづける、という特徴をもっています。数学的な証明は難しく、素人には分からないのですが、このプログラム、グラフィック的に見てとっても美しい。その色彩も面白いものばかりです。 自然界で日々起こっている現象を、数学的な演算により視覚化できること自体が、すでに驚きですが、それを基にしたプログラムが美しいことに、さらに驚嘆します。コンピュータの回路の中で生み出される「自然の美」。こんなものもデザインには示唆と、豊かなイメージを与えてくれるかもしれません。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-19 18:30
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今週から数週間は面接期間です。
いままで、何度かの話し合いの中で、受験志望を決めてきましたが、この面接で最終的に固めることになります。ぶれているひとはもう、少ないですが、まだ志望選択で悩んでいる人も、はっきりとさせることになります。 あとは実技試験の選択。どの専攻を、何で受けるのかを考えていきます。セイビでは、各人の選んだ方向性に合わせ、受験を決めるので、各美大で異なる実技科目と傾向をよく見極め、無理がすくなく、効率の良い受験方法を考えていきます。これは、冬期講習以降、効率よく課題をこなすためにもぜひともはっきりしておく必要があるのです。志望がはっきりしたら、あとは自分を信じて突っ走るのみです。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-18 20:47
| 芸大 美大受験
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![]() デザインや平面構成を制作するとき、アィディアの源泉となるような資料を探す必要がでてきます。これはプロのデザイナーも同様でしょう。自分にイメージを与えてくれるような絵やイラストなどの試料を探すのには時間もかかります。美大受験生たちにとっても、資料収集は頭の痛い問題です。 今週、グラフィックの平面構成の資料として、ウィリアム・モリス作品のコピーを持ってきた生徒がいました。コピーで持参してきたのは、モリスの作になる装飾的な文様と、ケルムスコットプレスが出版した本の一ページ。おそらくは雑誌に掲載されたものでしょうか。装飾文様の壮麗さと、それにあしらわれたアルファベットの美しさに惹きつけられているようでした。そこでモリス作品の魅力の話題になったのですが、「モリスのような作品や、その類例を集めてみたい」という話になりました。 アートアンドクラフト運動の指導的立場にあったモリスは、手作業で仕上げられてきた、かっての手工芸や飾写本の美を再発見し、それらの持つ、独特な美しさを再評価し、甦らせた人物です。産業革命以降の機械化されていく社会の中で、忘れられつつあった手作業の素晴らしさを、過去の作品の中から採集したのです。実際モリスがどのような手続きで資料採集したかはわかりません。けれども、当時現存していた写本や、染織などを実際に見聞して、そこから描き起こしただろうことは想像に難くないと思われます。このような資料は、ヨーロッパの図書館、わけても長い歴史を持つ図書館などに保管されています。もっとも有名なのはオックスフォード大学に付属するボードリアン図書館でしょうか。12世紀の創設以来、蔵書の貸し出しを一切拒んできたこの図書館には、貴重な写本類が多量に残されています。古文書としての学術的意義については碩学に譲るとして、文字のデザイン、カリグラフィーの美しさをみるには第一級の資料を提供しています。また大英図書館 にも、同様の資料が存在します。 ![]() そんな中でも一番の白眉と思えるのは、ダブリントリニティカレッジにある ケルズの書(PDF)でしょう。ケルト写本の中でも、その壮麗さにおいて見る者を眩惑させずにおかない美しさ。書物と文字による造形の、おそらくは人類史上もっとも美しい結晶。ケルズの書にはそのような賛美がふさわしい。 イギリス人であったモリスも、おそらくは知っていたたろうこれらの写本群のなかに、デザインの源泉となるイメージを探ったのでしょう。それをイメージの資料として集積し、味わい、ストックしておく。これからデザインを続けていく上で大切なことに、美大受験を契機に着手してほしいとおもうのです。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-14 07:38
| デザインするって?
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![]() ![]() 空間系・環境系の試験には「紙立体」なるものが出題されます。 10月から各専攻別カリキュラムに突入した受験クラスで、空間系志望の者は、紙立体の演習が始まりました。ケント紙を素材にして立体を造るのですが、最初は組み立てるのに一苦労します。何より、思ったようなかたちになってくれない。その上台紙に固定するのが意外と難しい。のりで貼り付けてみたものの、ちょっとした隙にはがれてしまう。 紙立体を造るにあたって、まずいちばんに重要なのは、汚さずにきれいな立体を作成することでしょうか。たとえカタチがきれいな立体ができても、のりがはみ出していたり、指紋のあとがついていては台無しです。まず、きれいに的確に仕上げていく癖をつけること、ここが第一歩でしょう。そして、もうひとつは造りながら変更していく、変えていく柔軟な思考をもつこと。頭の中でプランしていても、いざ実際にくみ上げていくと「しょぼいなあ」「たりないなあ」と気づくことがおおいのです。その時点で変えて行けることが大切です。おっ、「こっちのが面白くなるぞ」と閃いたときは大抵、そのほうが良かったりするのです。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-12 16:16
| 芸大 美大受験
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![]() セイビの卒業生伊藤安奈さん(多摩美術大学 油画卒業)の作品が、店舗ディスプレイに使用されました。この店舗は、先月新装リニューアルした銀座三越の地下にあります。三越リニューアルの一環として地下食品コーナー、いわゆるデパ地下の改装が行われました。伊藤さんの作成したのは写真左側の、蒼い長方形の部分になります。一見すると、店舗の壁にしつらえられた抽象絵画のようにみえます。しかし実際はこの部分、従業員さんたちの使う扉になっています。ショーウィンドーの背後に、そのまま扉があると、店舗のイメージを損なうということで、扉自体を絵画作品に見立ててデザインしたわけです。当初からこの扉は油絵にしようと決まっていて、この部分の製作がセイビに依頼されたのでした。最初の打ち合わせは7月下旬で、納期まで一ヶ月ない状態でのタイトな製作でしたが、最終的には施工主の要望に合ったものとなりました。 本来なら、店舗の内装やディスプレイは、空間系デザインの分野だろうと思いますが、仕事の現場ではさまざまな分野の方が起用され、分担して仕事をしています。今回「油絵作品で行こう」とのコンセプトにより油画の卒業生に依頼が来たわけです。このように、デザイン科でなくても、内装・展示などの仕事を請けることも多いのです。油絵科だから絵だけ描いているわけではなく、卒業後イラストレーターやデザイナーなどになるひとも多いのです。今回もその一例です。もし銀座三越の地下に行かれたら、ごらんになってください。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-07 12:45
| デザインするって?
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10月になりました。
なんとなく肌寒い季節。 このひんやりした空気を感じると、いつも学科のことをおもいます。 私大は一部を除いて英国の試験があります。 学科と実技の比率は2対3. 確かに学科は実技に比べれば、重要性が少ないようにみえます。 しかし、学科を軽視すると、美大受験では致命傷になります。 この時期になると、実技の追い込みと問題点の克服ばかりに目がいって 学科は後回しになる傾向があります。 いつの間にかあまり省みずに冬期講習あたりにまで来ると、 「あとはもう実技だ。そっちで挽回!」って考えに傾きます。 まあ実技でよかったら、それはもう問題ないです。 しかし二つある実技の両方で高得点をはじき出すのは意外と大変です。 それよりは、学科で稼いでおいて、もしもの保険にしたほうがいい。 もし実技のどちらかですこしとちっても、学科分で合格ラインに到達するようにする。 これが合格の秘訣なのです。 何事もバランスが大切なのです。 学科をおろそかにしない努力を、毎日少しづつでも心がけてください。 ▲
by seibi-seibi
| 2010-10-06 09:41
| 芸大 美大受験
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