GKデザインと昭和の旅

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 みなさん、GKデザインをご存知でしょうか。昭和27年、戦後間もない頃、GKデザイングループは創設されました。当時はまだ、デザイナーという仕事が認知されてはおらず、製品作りの過程でそのつど要請されるデザインを考えていく、といった状況でした。そんな中においてGKの設立はデザイン業界の成立を促す起爆剤となっていったのです。こんにち、GKデザイングループの手になるデザイン製品は、過程の中に深く浸透しています。たとえば、キッコーマンの醤油さし(デザインは栄久庵憲司による)。これなどは、どこの家庭にも一個はあるだろうプロダクトです。洗練されていて、無駄のないカタチ。その上持ちやすく液だれもしない。その存在すら意識されないほど、現代の食文化のなかに深く浸透していているこの醤油さしは、戦後日本を代表するプロダクトデザインであり、日本料理に特有な「醤油」にカタチを与えた、いかにも日本らしい製品です。この製品は、海外のデザイン史の書物を読んでいると、必ず紹介されている傑作のひとつなのです。
 このように、本当に良いデザインは、その存在が意識にのぼらなくなるほど普遍的なものとなりうるのです。昭和時代は新技術と新製品の生み出された時代でした。GKデザインの送り出した製品の数々を見ていると、それを初めて使ったときの記憶とともに、その当時の風俗や流行もまた思い出されます。なかにはもう、役割を終えて歴史のかなたに潰えていきそうな製品もあって、時代の推移の速さを感じさせます。GKデザインを俯瞰することは、昭和を旅することにもなるのです。
by seibi-seibi | 2010-12-08 12:54 | Comments(0)


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