デザインの潮流 バウハウスとその周辺から2

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バウハウスは、校長であったワルター・グロビウスの考え方のもと、建築を中心として、さまざまな分野にわたっていた、技術技能を統合し、乖離することなく密接に連携を図るカリキュラムをあみだしました。それまで、職業や技能別にに分かれていて、おのおのが特殊性を持っていた異分野を、ひとつの学校の中で平行して指導していくことで、各分野の境界を取り除いていったのです。その結果として、新しい発想や、新素材の採用などが可能になっていったと言えましょう。
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 積み重ねて収納が可能なパイプ椅子やワシリー・チェアーに代表されるような、自在に変形が可能な素材を採用して、従来の椅子の概念を変えるようなコンセプトは、それが職人の枠を取り払った結果として誕生したものでしょう。建築・グラフィック・プロダクト・染織・陶芸・ガラス・舞台にいたる、広範囲な分野を、マイスター(教授)たちは同時に教えていく(複線教育)ことで、各分野を俯瞰することの可能な視点に立つ学生を育てることをめざしたのです。
 バウハウスのカリキュラムが従来の芸術教育より革新性があったことは、戦後の美術教育にそのカリキュラム編成が引き継がれていったことを見てもうなづけます。現在のタマビ・ムサビの学科・コースをバウハウスが擁していたそれと比較してみると、ほとんど一致することを見ても、いかにバウハウスの影響が濃いかわかります。バウハウスは、デザイン教育のコンセプトを明示し、その方向を示した学校だったのです。
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 時代の流れとも密接にからみながら、合理的・近代的なデザインをカタチにしてみせたバウハウスですが、そのデザインはいま、われわれの生活に深く浸透しています。それはまた、われわれの生活スタイル自体をディレクションしていったとも言えるのではないでしょうか。このあたりのことについても、考えてみたいと思っています。
by seibi-seibi | 2010-09-16 15:46 | デザインするって? | Comments(0)


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