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大切なことは 3

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前回、
「自分の核となるもの、心棒となるものを持たないまま、
ただ、人の作品のみを研究するのは危険です。」
と書きました。

自分の核となるもの、それは自分で考え、作り出す行為そのものです。
それは自分で対象を観察し、見つめ、描き、考えた中から生まれます。

作り出すことには、当然、困難が付きまといます。
簡単に回答は得られないし、もしかすると一生得られないのかもしれない。
そういう危うさをはらむのが、モノを創り出すということにはある。
しかし、だからこそ、価値がある。

短絡的に結果を急ぎたくもなります。
特にうまくいかないときは。

そういうとき、もし、自分の核ができていれば、
そこに戻って考えてみればいい。
ただの模倣でしかないものと、自分が生み出したものとの
明確な差異も、はっきりと理解できる場が、
自分の中にあればいいのです。
ひとの作品をコピーするなど、埒外だと、気づくはずです。

自分から作り出してきた経験があれば、
その、困難だけれどすばらしいもの、を知っているはずです。
まがいものは作れないはずです。

もしこれから、受験してまで、美大で美術を学びたいとおもうひとへ。

せっかく、美術などという、
社会のメインストリームから離れた分野を学ぶのなら
そこからのみ見つけられる、すてきなことを、
すてきで、大切なことを、自分の力で掴みとってほしい。
おそらくそれは、ある人々にとっては、生きるよすがになるでしょうから。
それが真贋を見きわめる術となるような、
美術という慧眼を、身につけてほしい。

そうおもうのです。
by seibi-seibi | 2015-09-15 12:51 | 芸大 美大受験 | Comments(0)

大切なことは 2

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模倣と創造

 前回は、観察を通じて、実感を持ちながら描く、作ることについて書きました。
 今回はそのうえにたって、模倣という問題について考えてみたいとおもいます。

 模倣とはつまり、まねることです。
 このまねるという言葉には、少々軽薄さがつきまといますが、
 そもそも芸術活動のほとんどは、時間的に先行した、秀でた作品の模倣からはじまるのは、
 言うまでもありません。
 プラトンやアリストテレースの「ミメーシス」を引用するまでもなく、
 古来より模倣は芸術活動の本質のひとつであったのです。

 作品を作り出すに当たって、いや、初歩的なデッサンや構成・絵画技法等を理解するに当たっても、
 先行する作品を鑑賞し、よしあしを吟味し、その技術を体得するのは、
 技法研究の側面からも当然の方法です。

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by seibi-seibi | 2015-09-04 15:56 | 芸大 美大受験 | Comments(0)

大切なことは 1

二学期が始まって一週間。
夏の喧騒も静まり、涼風も吹き、気持も変わってくる時期です。

さて、この夏は、「デザイン」という単語が、マスコミを騒がせました。
近年これほどの期間、「デザイン」について巷間で語られたのは、初めてではないでしょうか。

メディアを通じて語られた、さまざまな「問題」について、
ことさら新たに議論をする必要は、すくなくてもここでは、ないとおもっています。

それよりも、いまここで、もう少し深く、「作り出すこと」について考えてみたいとおもいます。

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by seibi-seibi | 2015-09-03 19:47 | 芸大 美大受験 | Comments(0)