<   2011年 10月 ( 10 )   > この月の画像一覧

「コツコツと」が「面白み」に変わるとき

あるグリム童話のリメーク映画のワンシーン。
f0234596_1104130.jpg

青年が愛する女性にブレスレットを贈るシーンです。
その愛を伝えるために、両手で優しく、そっと手渡す・・・
とてもベタなシーンなのですが。

で、次のシーンは、
「やっぱりこれはいただけません。私には、あなたの気持ちに応える自信がないのです。」彼女が求婚を断るシーン。
ブレスレットが気に入らなくて差し出しているのではなく、彼の大切な気持ちを傷つけまいと、両手で包むように持ちながら、ゆっくりと手渡そうとしています。
f0234596_1125842.jpg


顔は、その表情で喜怒哀楽を表現できますが、手もその人物の気持ちを表現することが出来る大切な部分なのです。言葉がなくても、手や指先で自分の気持ちを表すことも出来ます。

そういえば、昔、些細なことですがこんな発見がありました。
「待てよ、手のデッサン・・・単に手を描いてるだけじゃつまらないぞ。手に気持ちをやどしてしまえ。手と心のつながりを描いてみよう。」

すんなりうまくいったかは別として、ふつふつと何かが湧いてきた瞬間でした。
by seibi-seibi | 2011-10-22 08:52 | 芸大 美大受験 | Comments(0)

発想法

発想法。そんなものがある、と人は言います。
その元となっているのは、物事の捉え方の転換なのでしょう。
人と同じ道筋で、おなじ固定観念で考えていては、おなじ結論に至るのは当然です。
絵にできないときは文字にして考えてみる。
文字にしたらわからないものは、図にしたり絵にする。
そうすることで、気づかなかったなにかを発見するかもしれません。
または先入観を棄てる。
たとえば傘はさすもの、雨をふせぐものという機能を一旦保留して、
そのカタチだけに注目したならば、楽器にも、パラボラにもなりうる。
これはこういうものだ、なんて、決まったことではありません。
物事をさかさまに捉えたり、逆から考えたり・・・。
そういう、逆説の論理のなかに、新しいアイディアが現れるかも知れません。
f0234596_21271892.jpg

by seibi-seibi | 2011-10-21 21:28 | Comments(0)

アイディアを出す ということ

高校生と話していると、
「なかなかアイディアがでてきません」ということがあります。
そのうちには困惑顔で、もうなんにもでないーっ。ということも。
でもそうやって真剣に考えすぎてしまうと、アイディアが浮かばなくなることが多いのでは・・・。
すこしリラックスして、連想ゲームのように、おもしろく、楽しみながら考えてゆくことを奨励しています。
人間、リラックスしているときのほうが「良い考え」がひらめきやすい。
じっくり考えすぎて煮詰まってきたら、すこし休んで、青空でも見て、気分転換しましょう。

それと日頃から、アイディアをねっておくことも大切です。平面構成で、問題もらってから考えるのより、日頃ののんびりしているときに考えを蓄えておく。スケッチしたり、メモしておく。これが大切です。アンテナをピーンと張り続けること、それが課題のときに反映するのです。(Y)
by seibi-seibi | 2011-10-18 15:41 | Comments(0)

変わるデザイン・変わらないデザイン

前回はミシンと映画・映写機の話をしましたので、今回はそのつながりで。
プロダクトデザインは、20世紀の急激な技術の進歩の中で、劇的に変化してきました。とくに新しく生み出された製品などは、まったく新しいデザインを生み出す契機となったわけです。
しかし、まったく変わらないものもあるのです。
そういう普遍的なデザインを探すのに役立つのが、商品カタログです。いまここに見せますのは、シアーズ社の通販カタログです。シアーズは、19世紀アメリカで通販システムを構築し、広大なアメリカ全土に良質な製品を届けた会社です。電話帳ほどの厚みのあるカタログは無料配布、気に入らなければ返品自由。靴下一つから家一軒まで、日常品なら何でもそろう。シアーズの成功はこの革新的な販売戦略によるものでした。
f0234596_14232889.jpg

このカタログは、すべての商品をエッチングによる絵で描き、宣伝コピーと価格を併記するという、現在のカタログと基本的には変わらない内容になっています。このカタログが何より興味深いのは、1908年当時のアメリカの日用品がヴィジュアルで見られることでしょう。
f0234596_14261491.jpg

ミシンのページを開いてみると、今と変わらぬミシンが描かれています。その下側の機構も、現在のとほとんど変わっていません。ミシンという道具は100年以上前に完成していたのです。デザインもやはり出来上がっています。
f0234596_14285520.jpg

変わらない道具の一つが「自転車」。最近震災以降自転車が見直されていますが、当時の自転車は、チェーン・サドル・チューブにいたるまで、現在のそれとほとんど同じように見えます。自転車も完成されたプロダクトデザインの一つなのです。しかし、今ではまったく見かけないものも販売されています。そのひとつは「蓄音機」
f0234596_14325818.jpg

talking machineというのも、「合点のいく」ネーミングですが、まわしている音源はレコードではなく蝋筒です。これはエジソンが開発した、「エジソン式蓄音機」だと思います。このような、後代にはまったく姿を消してしまった道具も数々あるのです。立体写真とか、馬車に用いる用具とか・・。それらをつぶさに見て、探し出すと、「こんな用具がいったい何に使ったのかなぁ」と、しばし説明に見入ってしまうことになります。驚くのは、たった100年前の日常生活用品の多くが、使用目的がわからなかったり、わかってもすでに用なしになっていることです。100年前の用具が、未知の、真新しいデザインとしてすら見えてきます。それはまた、20世紀がいかに急激な変化の世紀であったかをも、思い起こさせてくれるのです。(Y)
by seibi-seibi | 2011-10-14 14:23 | デザインするって? | Comments(0)

ミシンと映画

先週からNHKの朝の連続テレビ小説「カーネーション」が始まりました。
コシノヒロコ・ジュンコ・ミチコら3人のファッションデザイナーの母親、小篠綾子さんをモデルにしたドラマです。自由民権運動華やかなりし大正時代に生まれた主人公が、洋服・洋装と出会い、さまざまな苦労を経て、洋服を作り、デザインしていく物語です。
f0234596_17253416.jpg

先週はその一週め。主人公糸子が、初めて足踏みミシンと出会う、いわば人生を変える一瞬が描かれました。この物語は、テキスタイルデザインやアパレル系デザインに興味がある高校生たちにとって、とても興味深いドラマかなと思います。これからのストーリーの展開の中で、戦前戦後の服飾文化と、洋装の受容、それにデザイナーのかかわりが語られるでしょうから。
さて、きょうここで注目するのはファッションデザインではなく、足踏みミシンです。
最近では足踏みミシンを見る機会も少なくなりましたが、少し前までは一家に一台、縁側の隅などに置かれていたものです。このミシンが誕生したのは19世紀です。産業革命以降の発明品としては、特に画期的なもので、ミシンにより服飾産業の大量生産が実現したのは、いまさら指摘するまでもない事実です。このミシンが生み出した、もう一つの発明品が映画であるのを、みなさんご存知でしょうか。
リュミエール兄弟によって映画が発明されたのは、1895年だといわれています。いわゆるシネマトグラフ・リュミエールが、「工場の出口」という小品をスクリーンに投影したのが映画は始まりとされる。この成功以前に、かのエジソンらによる、映画の発明前史とも呼ぶべき、時代があったのです。透明なフィルムに連続した写真を焼きつけ、これの両サイドにパーフォレーション(フィルム送り用の穴)を穿つ、ここまでの発明はエジソンら先覚者により出来上がり、撮影装置と、映写装置をどうするのかが、残された問題となったわけです。特に最後の問題として、一コマ一コマを安定して停止させ、送り出すこと、これが意外と困難なことでした。
f0234596_1749683.jpg

この問題を解決したのがミシンの布送り機構だったわけです。ミシンをよく見てゆっくりと動かすとわかりますが、ひと針縫うたびに、ギザギザの突起がついた、布を前へと送り出す装置が動くのがわかります。この、一定の間隔で規則正しく布を送り出す機構を映画フィルムのパーフォレーションと連動させるようにしたのが、リュミエールの開発した映写機-シネマトグラフ リュミエールの画期的な部分であったわけです。この機構の採用により、ぶれないで映写できるようになりました。現在の映画でも同一の機構が映写装置に使われています。
布を縫うためにつくりだされたミシンが、思いもかけず映画を創りだす、技術の発達はこんな不思議な出会いによって生まれることもあるのです。今回の連ドラを見ていて、なんとなくそんなことを思い出したのでした。(Y)
by seibi-seibi | 2011-10-12 17:15 | Comments(0)

最近は推薦も多く・・。

この時期になると、推薦試験の準備に取り掛かる生徒も多くなります。
推薦の場合、ポートフォリオの作成が一番大切になります。
それはつまり、自分らしい作品作りをしなくてはならないということです。
今年もすでに推薦で合格決定した生徒もいます。
みんなそれなりに自分の思う作品をカタチにしていきます。
ポートフォリオは、体裁よりも内容重視。
いくら美しくレイアウトしても、
それに見合う内容が問われる世界なのです。
見る人が見れば、わかってしまうからです。
秋が深まるなかで、立体やら平面やら、さまざまな作品が作られていきます。(Y)
f0234596_20385773.jpg

真鍮を曲げて作品作りです
by seibi-seibi | 2011-10-11 20:33 | 芸大 美大受験 | Comments(0)

土曜のクラス

土曜のクラスは1時から6時まで、
ゆっくりと落ち着いて基本を見つめるクラスです。
中1から社会人まで多彩な生徒が学んでいます。
多くは美術系高校受験や、美大受験の基礎課程になっています。
現在はデッサンの授業中です。(Y)
f0234596_16124555.jpg

by seibi-seibi | 2011-10-08 16:12 | デッサン | Comments(0)

はなればなれに・・。

ゴダールの題名ではありません。コースがはなればなれに・・なのです。
f0234596_18444763.jpg
f0234596_1845180.jpg
f0234596_18451997.jpg

セイビの生徒は、さまざまな専攻受ける人が多いのですが、
これらの学科・コースの受験内容に合わせてカリキュラムを対応させていきます。
それもグラフィック・プロダクトは言うに及ばず、
情報デザイン・メディア系、映像学科・映画学科、
建築学科にいたるまで、およそすべての学科とコースを受ける人がいます。
これをすべて個別でカリキュラムを作る。
それを直前まで全員に行う。
そんなことを、もう20年以上続けてきています。
それはひとえにセイビが少人数だからできることです。
また、美大以外にも、早稲田の建築とか、海外留学などもいます。
それも、現役で合格させる。
生徒も大変ですが、教える講師も大変です。
まあそのぶん、他分野まで学べて、教える以上に教えられることになるのですが。(Y)
by seibi-seibi | 2011-10-07 18:46 | 芸大 美大受験 | Comments(0)

そろそろ時間短縮モードに

f0234596_15143542.jpg

受験まで4ヶ月あまり。
この時期に来ると作業時間を少しづつはやめていくことになります。
試験時間は3-6時間。
9月までは9時間程度で完成させていた作品を、6時間で仕上げられるようにする。
ここまできたら、手際と容量が必要になってきます。
そのうえクオリティには一切妥協はなしです。
というよりも、以前よりアップしなくてはだめです。
現役生にとってこれは難題です。
それにはまず道具の整理をおこたらないこと。
丸くなった鉛筆とか、汚れたままの筆が残っているなんて、
問答無用です。
いつも用意万端にして、ひとつひとつの課題をこなしていく。
10月からは、スピードと準備が鍵になります。(Y)
by seibi-seibi | 2011-10-05 15:06 | 芸大 美大受験 | Comments(0)

10月になって

f0234596_13333867.jpg

9月は、長い残暑のあと、急激に冷え込み、あっというまに秋日和です。
数週間前の嵐などうそのように、高く、透明に突き抜けた空に、いわし雲らしきものも。
毎年季節の移り変わりが、劇的になり、風邪をひかないでやり過ごすのも大変です。
そういう私めも、先週は風邪を引き、声もでないありさまでした。
風邪が治ったところで、ブログも再開です。
みなさん風邪には注意しましょう。(Y)
by seibi-seibi | 2011-10-04 13:24 | Comments(0)