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針生一郎先生のことなど

美術評論家・文芸評論家の針生一郎氏が2010年5月26日、お亡くなりになりました。ここに謹んでご冥福をお祈りします。針生先生が、戦後日本美術の、とりわけ前衛運動やアヴァンギャルド運動に果たした役割は偉大なものであったと思います。
いまから15年前、セイビが運営するギャラリー、ART ACTの企画として、世田谷美術館の市民ギャラリーにて行った『イマージュの邂逅 ロ・日現代美術交流展』の折、いらしていただき、展示を見ていただきました。抽象絵画といった「反社会的」な芸術活動が禁止されていたソヴィエト。国家による弾圧のもとで、若い画家たちは、公開されるあてのない抽象絵画を描き続けていました。ソヴィエト崩壊後、彼らロシアの画家の作品をさまざまな人々のご尽力のもと、ようやく日本公開にこぎつけた、最初の展示でした。(この経緯についてはこちら)この展示は、針生先生に見ていただきたいと考え、いらしていただいたのです。針生先生の映画も仕上がったときいていましたので、今回の訃報に接し、驚いています。改めてご冥福をお祈りします。
by seibi-seibi | 2010-05-30 09:57


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